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磯崎の書家・根本祐一さん

新提案“書字のすすめ”体験教室のご案内

ひたちなか市磯崎の書家・根本祐一さん(64)は、筆で字を書くことを日課にする“毛筆マラソン”を広めたいと、体験教室を開くなどして呼びかけている。
日本人の文字を書く力の低下をくい止めよう独自の提案で、先月はその実践法をまとめた本「実践書字のすすめ」(新風舎刊、A5版、78ページ)を出版した。
根本さんは、近年の書字力の低下を憂い、定年退職を機に一念発起、活動を始めた。展覧会を目指す書だけではなく、書く魅力を純粋に楽しむ道もあってもいいと感じていたという。
用意するのは、小学生用の国語のノートと中筆、墨汁に字典。方法は字典の文字を一字ずつ書き写していくだけ。
単純だが、上手下手の概念を捨てて、ただひたすら書くことが条件。日々新たな文字との出会いや、継続した達成感を楽しみながら進める。「文字は年齢と共に味わいが深まり、個性や存在感が増すもの。書くことを自由に楽しんで」と根本さん。

10月19日午後2時〜4時、ひたちなか市のワークプラザ勝田で体験教室を開く。
無料だが、ファックスで事前の申し込みが必要。また希望があれば個別指導も可。
問い合わせは根本さん(FAX 029-265-5262)へ

参考:週間茨城朝日の9月7日号に紹介されていた記事です。

書く楽しみ、発見して
ひたちなか市磯崎の根本祐一さんがこのほど「実践 書字のすすめ」を出版した。耳慣れない言葉「書字(しょじ)」は根本さんの造語。書字の普及に定年後の人生をかけている。

「書く以外に目的を持たず、ひたすら書いてください。」根本さんの提唱する「書字」はまさに書いて字のごとく、字を書く事に尽きる、書の世界を言う。
 「上手下手を気にせず」「毎日書く」「お手本に近付くのではなく、自分の字で書く」「書いた実績を記録として残す」

 基本は自宅学習。お金を掛けないのも大きな特長で「300円でスタートできます」書く対象は、中字と小字。「習字の授業で教える大字は、普通の生活で書くことはあまりありません。実用的なのは、中字、小字ですから」。教育漢字1006字、当用漢字1850字、常用漢字1945字などの文字群を選び「『一字一会』の気持ちで」、1字を1回のみで書き継いでいく。上質紙で、升目が利用できる小学生用の国語ノートに、失敗しても書き直しはせずに書く。「書いたものは日付を入れて保存する。これも書道とは違う点です。後で見ると、変化の様子が分かりますし、そのときの自分の状態も見えてきます。日記代わりにもなるのです。」
 用具は中筆、小筆、国語ノートと100円ショップでそろえられるものが基本。硯は無くてもよく、根本さん考案の墨つぼ(写真左・広口瓶に、綿を布でくるんだ「たんぽ」を朱肉代わりに入れ、口まで墨汁を注ぐ)を使う。「たんぽ」のうえで筆を整え、必要なだけの墨を含ませることができる上、ふたを開けるだけでいつでも使える手軽さもある。写真では参考として使っているのは『毛筆』基本辞典。これは3000円前後で「ちょっと高いですが、持っていると便利です」

仕事の傍ら、20年間書道を続けてきた根本さん。とにかく字を書くことが好き。それだけに、デジタル化が進み、文字の手書き離れが進む現状を放っては置けなかった。「日本の言語が駄目になってしまう。何の手立てもしなくていいのか・・・。」手書き離れをくい止める具体的な方法を考えるうちに行き着いたのが「書字」だった。
 字を習うという概念を捨て、一字一字を丁寧に書き上げていくプロセスを目的(書的体験)にしたらどうだろうか。―「一瞬にして世界が開けました。『上手下手』を離れれば、自分の字と向き合う心が生まれ、書く楽しさはもっと広がるはず」。添削無用。書道の縛りを取り払うことが大事だと思い至った。

「人間、向上心があるので、上手を目指したいものです。でもそれにとらわれず、偏らず、こだわらず、が大切なんです」。実際、本の中で根本さんは「特に年数をかけて多字数を完筆すると、自分の字の変化に驚かされます」「書く力が向上し、自分の字が成長します」と書いている。

筆は万能の筆記具。にじみ、かすれ、太い、細いなど表現に幅がある。使いこなすのに時間が掛かるが、習熟する楽しみがある。−と根本さんは説く。
 「最初敬遠される方が多いですが、とにかく始めてください。自由な世界がそこにありますよ。そういう魅力に取り付かれると字を書くのがやめられなくなります」




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